【最新の研究】1歳未満で自閉症の傾向がわかる可能性
生後1年未満の乳児の行動から自閉症の傾向が分かれば、
早期の対応が可能になるという期待を込めたミズーリ大学の研究。

念のため誤解がないように言っておくと
「こういう行動に当てはまったら自閉症確定」という意味ではありません。」
当てはまっても自閉症ではない子もいますが、可能性が高いという話です。
通常、自閉症の診断は3歳や5歳の健診時に診断されることが多いですが、
早期に見つけることで言語面での支援を早期に行えるので、
自閉症時がぶつかる壁を小さくできます。
そんな子たちのことを思った愛情あふれる研究です。
■9ヶ月時点で自閉症と思われる特徴
- 不機嫌になりやすい
- 新しい状況への適応が困難
- 睡眠に問題がある
- 発達の目安から遅れている
以下は論文の引用です
「私たちが発見したのは、9か月の時点でより不機嫌で、
新しい状況への適応が難しく、睡眠に問題があり、
発達のマイルストーンの達成が遅れていると報告された乳児は、
12か月時点で早期の自閉症の兆候を示す可能性が高いということです」
今後の研究の進捗が気になりますね!
おまけ
ちなみに睡眠に問題があるとは?
自閉症スペクトラムの傾向と関連しうる睡眠の問題
1. 入眠の困難さ
- 抱っこしてもなかなか寝つかない
- 布団に置くとすぐに目覚める
- 眠るまでに長時間ぐずる
2. 夜間覚醒が多い
- 夜中に何度も目を覚ます
- 一度起きると、なかなか再入眠できない
- 特に理由もなく長時間泣き続けることがある
3. 昼夜のリズムが不安定
- 昼夜逆転傾向
- 日中に極端に長く寝て夜は寝ない など
4. 睡眠時間の短さ
- 月齢に対して平均的な睡眠時間よりも明らかに短い
- たとえば10ヶ月で昼寝も含めて合計10時間未満など
5. 眠りが浅い
- 小さな音や環境の変化ですぐに目を覚ます
- 睡眠が分断されて、まとまって眠れていない
背景として考えられていること
- 自閉スペクトラム症児は、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌リズムが乱れやすいという説があります。
- また、神経系の感覚過敏や不安傾向が、睡眠の安定性を妨げる要因になるともいわれています。